私は恐れる、暗闇に潜む亡霊を。



私は恐れる、
暗闇に潜む亡霊を。

暗い窓ガラスに映る、
不気味な顔。
きしむ廊下に佇む、
青白い影。
あるいは、
背後にせまる、
何者かの気配。

闇にひそむ者たちを
私は恐れる。

そして、それらの本質は、
私の肉に染みついた、
憎しみ、欲望、
妬み、怒り、
そうしたものであることを、
私は知っている。

鏡が映す私の肉はどうだ。
その眼には、
憎悪の光が満ちているはずだ。
その口元は、
卑屈にゆがんでいるはずだ。
その額には、
背信の皺が刻まれているはずだ。

そして、その顔は、
孤独地獄に堕ちた亡霊の顔だ。
変わりようもない
私の顔だ。
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