日々の戒め(326)



我々人間には、世界で行われることのすべてを知り、すべてを理解する力はない。それ故、いろんな事柄についてのわれわれの判断が正当とはいえない。人間の無知には二種類ある、一つは生まれながらの純粋で自然な無知であり、もう一つの無知は、いわば真の賢者のみが到達する無知である。ありとあらゆる学問を究め、古今の人知を渉猟し尽くした人は、それらの知識を十把一絡げにしてもきわめて取るに足らず、それをもって神の世界を真に理解することは不可能だということがわかり、結局学者などという人種も、本質的には学問のない普通の人と同じように、実は何一つ知らないのだと、確信するに至るのであろう。
(パスカル)
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